2013年1月30日水曜日

奈良の観光地は奈良市だけではない!世界遺産登録を目指す藤原京のスケールにびっくり(奈良県橿原市)

長年奈良県に住んでいて、近くを何回も通りがかっていたのに訪れることが無かった藤原宮跡に行ってきました。中央よりやや左にある小高い丘は、大和三山の一つである香具山です。
平城宮跡のように大極殿や朱雀門のレプリカがなく、ただの広い平原なのです。ただ歩いてみただけでは藤原宮があったらしいということしか分かりませんが・・・・
藤原宮跡のすぐ近くにあるJAならけんの2階にある橿原市藤原京資料館へ入ってみて、そのスケールにびっくりしました。
急な階段を上った奥の1室が資料館になっていました。
出土品や遺構の写真を展示しています。
右手には柱の出土品が飾ってあります。
「飛鳥・藤原の文化遺産を世界遺産へ!」すでにユネスコの世界遺産への登録へ向けて、国の暫定リストに登録されているそうですよ。
出土した瓦の数々
ほとんどが平城京へ移設の際に持っていかれたそうです。当時でも再利用の文化があったんですね。
端っこのスペースでは大画面で藤原京をCGで再現した映像やプロモーション映像を見ることが出来ます。プロモーションビデオはyoutubeでもごらんいただけます↓

これまで天皇が変わるとその宮をべつの場所に作り変えていましたが、藤原京の時代からは宮(今の皇居と国会を足したようなもの)を固定し同じ場所で政治を執り行うようにしたそうです。その宮を取り囲むように城下町のような「京(今でいう都)」を整備したのです。その大きさは、なんと平城京や平安京よりも大きかったとのことが、最近の調査で分かったそうです。
しかし、せっかく作った都はわずか16年しか使われず、平城京へとその機能が移ったそうです。何があったんでしょうね?
藤原京を再現したジオラマも展示されていました。中央奥が耳成山、右端が香具山、左端が畝傍山(すこし隠れています。ごめんなさい)です。大和三山のちょうど中央に藤原宮があり、大和三山をも取り囲むように都市 藤原京が作られていったと考えられています。
ちなみに、耳成山の向こうにある緑色のあたりが現在の奈良県自動車運転免許センターだそうです。
藤原京から飛鳥の方向に大きな古墳があります。奈良県下では最大、日本でも6位の大きさを誇る前方後円墳だったのですが・・・


現在では国道169号線の工事で外堀であっただろう部分は完全につぶされて、方墳もほとんど分からず円墳(現在 丸山古墳と呼ばれています)がかろうじて残されるのみとなっています。Googleの衛星写真で確認できます。かなりの権力者の墓だったとおもうのですが、残念でなりませんT_T

飛鳥の周辺にも平城京や平安京をもしのぐ大きな古代都市があったというのはほとんど知られていません。奈良市の東大寺や平城京を半日見てまわって、周辺の大阪や京都で宿泊するというのが、近年の奈良観光だと聞きます。平城京よりもっと古くて大きな古代都市であった藤原京飛鳥をたくさんの方に知っていただければ、奈良に滞在していただける時間が増えると確信しました。

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